真・MFC千夜一夜物語 第236話 コリオリは完全無欠の質量流量計 その6


もう一つのMFC千夜一夜物語である日本工業出版さんの「計測技術」誌「マスフロー千夜一夜物語<質量流量計の基礎>」という連載も2017年7月号(6/25発売)で連載36回を迎えさせて頂きました。
いやぁ、3年分ですね!
これも皆様のおかげです。
本号ではマスフローコントローラ(MFC)のトラブルシューティングの解説をさせてもらっています。

さて、前回ブロンコスト・ジャパン(株)のコリオリ式マスフロー mini CORI-FLOWシリーズの構造と動作原理を開設するyoutube動画を見て頂きました。



ここで「あれ?」っと思われた少しコリオリ御式流量計に詳しい方がおられるかもしれません。
それはセンサーの形状です。

「コリオリ式流量計のセンサーチューブはΩの字の形じゃなかった?」

「Decoさんの図ではセンサーチューブが並行して2本なかった?」


一般的なセンサーの図を、日本フローコントロール(株)さんのご厚意で撮影させてもらってきました。

170711_01.jpg

【出展:日本フローコントロール(株) コリオリ式流量計 RHMシリーズのセンサー構造】
*RHMシリーズは超臨界CO2の測定ができる優れものです。興味のある方はお問い合わせ下さい。


これが一般的なコリオリ式流量計のセンサーイメージです。
ブロンコストのセンサーはそれに対して小文字にmの下が繋がったというか、Ωの首から上を下に180度曲げたような不思議な形状で、単管です。

この違いはフォーカスしている流量レンジの差なのです。
ブロンコストのmini CORI-FLOWは、通常のコリオリ式流量計の流量範囲よりはるかに微小なレンジを守備範囲としていて、最小フルスケール5g/h (M12) ~ 最大フルスケール300kg/h(M15)です。
それに対して日本フローコントロール(株)さんのコリオリは、最小フルスケール0.6kg/min=36kg/h(RHM015)~最大フルスケール25,000kg/min=1,500,000kg/h!(RHM160)で、はるかに大流量レンジをカバーしています。

つまり微小流量流体を測定する為に特化した形状がブロンコストのコリオリ式流量センサーの特長なのです。
チューブ内径も非常に細く、M12,M13では1mmを下回る細径のSUSチューブが使われています。
ここまで細いチューブにしないと、微小流量流体が振動するセンサーチューブを通過する際に発生するコリオリ力を捉えきれない、(逆に言うとチューブにコリオリ力が働いてねじれない)のですね。

こういった細径センサーは当然、より振動影響に弱かったりするので、そう簡単に製品化はできなかっただろうなとDecoは考えます。
オランダ人は真面目で、これだと思った発想をとことん突き詰めて具現化していく凝り性な人達なのだろうなぁ・・・と感心させられますね。
さすがは近代史において、科学や医学分野で日本の先生だっただけのことはあります。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

テーマ : ものづくり
ジャンル : ビジネス

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プロフィール

EZ-Japan(イージージャパン)代表 黒田 誠

Author:EZ-Japan(イージージャパン)代表 黒田 誠
MFC千夜一夜物語のDeco こと 黒田 誠 です。
2014年6月より流体制御機器マスフローコントローラーを中心に”流体制御関連の万(よろず)屋”EZ-Japan(イージージャパン)として開業いたしました。

流体の流量・圧力・温度に関わる計測・制御技術の伝承と、新技術のご紹介を行うエバンジェリスト(伝道師)の仕事を生業といたしております。

日本工業出版さんの「計測技術」誌で”マスフロー千夜一夜物語”の連載を続けさせて頂いています。

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