闘病リハビリ日記~病は気だけじゃ治らない~ その9

12/5に家内に仕事を休んでもらい、朝から車に乗せてもらって向かいました。
紹介された大学病院は、前から所在は知っていたのですが、とてもきれいな施設でした。

そこで、紹介状を出して待つこと1時間くらいで診てもらえました。
今までの事象を説明し、足が動かないことを訴えたのですが、帰ってきた言葉は

「3週間後、下半身のMRI検査をしましょう」

これで終わり・・・

3週間後に検査といえば、もう師走も押し詰まってます。
会社に報告する見通しを立てなくてはいけないのに・・・

なんとかならないか?お願いしたのですが、

「深刻な症状じゃないですし・・・」

と、言われました。
確かに明日の命を心配される患者さんと向き合っている医師の方々からしたら深刻ではないのでしょうが、
足が動かない、500mも歩けないというのは、仕事を再開する上で大きな問題なのです。
事務職と違い営業職は、それこそ車で営業に出ても、お客様の構内を歩いたり、階段を登ったり、結構足を使います。(足で稼ぐとはよく言ったものです。)

しかも、今の仕事は重たいガスボンベをトラックに積んで運ぶような仕事まで、営業の仕事以外にヘルプで対応しなくてはいけません。こう言う仕事は若い子がやってるのですが、入っては辞め、入っては辞めを繰り返し人が居着かない会社で、「僕は営業ですから」などとは言っていられない状況なのです。

家内に話したら「大きな病院だからね」と言われましたが、釈然としません。
そして、前回お話ししたABIでの結果と足の不調の関連性に関する見解にも自分とは大きな隔たりがある事を、会話の中で薄々気がついていました。

すいません・・・
今まで職業柄、海千山千のタフなネゴシエーターを相手にしてきたお陰で、目の前の人の思考の行き先がわかるんです。

「もう自分で治すしかない。で、なければ一生このままだ・・・」

3週間後の検査内容を確認しながらも、帰り道の助手席でそう決心したのでした。



テーマ : 日記
ジャンル : 日記

真・MFC千夜一夜物語 第25夜 新しいからといって万能ではないのです

MFC(マスフローコントローラ)の一連のバルブ方式の説明のまとめとして少しお話しします。

MFCの流量制御バルブ構造は「サーマルバルブ」→「ソレノイドバルブ」→「ピエゾバルブ」という流れで新しい技術が導入されてきました。

ピエゾの登場でアクチュエータの推力が上がることにより、「ダイヤフラム」構造のバルブが使用されるようになってきました。それぞれのアクチュエータの構造に合わせて、「NO(ノーマリオープン)/NC(ノーマリクローズ)」タイプのバルブ構造が開発され、ガスシステムで要求される安全仕様に沿った対応が出来るようになりました。

ですが、必ずしも最新の技術が万能で、全てのアプリケーションに有効かと言われれば、そうでもありません。
MFCの用途に応じて、流すガス種、流量レンジは多岐にわたります。

例えば大流量対応でしたら、ソレノイドアクチュエータのリフト量の大きさは、ピエゾのそれに勝ります。しかも、500SLM以上の領域ではソレノイドのだけではなく、ソレノイドをパイロットバルブにして、流体の圧力を利用してメインの空圧バルブをコントロールするようなバルブも存在します。(流体種は空気に限定されますが・・・)

かと思えばソレノイドは磁力でバルブをコントロールする為に、強い磁界を発生させる機器(例えば真空計)の近くに併設して使用すると、アクチュエータ自体の磁界が影響を受けてMFCが正常に制御できないようなトラブルも発生したりします。

ピエゾには湿気が大敵で、ショートすることで動作しなくなってしまう事があり、特に開発初期のピエゾバルブはピエゾへの防湿対策が万全でなくてトラブルを頻発させた事もあります。現在はハーメチックシールで封入されたものが採用され、この種のトラブルは格段に少なくなりましたが・・・

サーマルアクチュエータは二次側が高真空になるとオリフィスに噛み混んでしまいガスが流れなくなるトラブルや、オリフィス自体との接触でパーティクル(ゴミ)を発生させる為に、全閉状態でも少しオリフィスとの間にギャップを設定してあり、他のバルブよりも更に閉止性能が良くない傾向があります。

こういった各バルブ特性に基づく意外なトラブルを経験してきたMFC黎明期からの色々な先人達が、貴重な経験からノウハウを残してくれています。つまり「新しい=良い」ではなく、各々の製品、技術の特性を理解した上で、その得意分野で使うこと(=使いこなすこと)が重要だとDecoは思っています。

このブログではこういった事例(特にDecoの失敗例ですが・・・)も都度紹介していきたいと思いますので、宜しくお願いします。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

テーマ : ものづくり
ジャンル : ビジネス

真・MFC千夜一夜物語 第24夜 同じ型式でも中味は違う?そりゃまずいでしょ?

MFC(マスフローコントローラ)のNO(ノーマリオープン)/NC(ノーマリクローズ)という構造の違いに関してもう一つのお話です。

前回でNOとNCの用法をお話ししましたが、今回はそのMFCとしての構造上の相違点です。

NOタイプのバルブは、非通電時「開」、NCタイプは非通電時「閉」ですね。

と、いうことは、これらのバルブを制御するアクチュエータは、NO用には「全開状態がデフォルトのバルブを押して閉じていくアクチュエータ」が必要になり、逆にNC用には「全閉状態がデフォルトのバルブを引っ張って開いていくアクチュエータ」が必要になるということになります。

さて、ここでアクチュエータに関しておさらいです。

「サーマルバルブ」のアクチュエータは熱で膨張しますから「伸びる」タイプですね?

「ソレノイドバルブ」のアクチュエータは電磁力で「引っ張る」タイプ。

「ピエゾバルブ」のは、やはり「伸びる」タイプ。


この特性とNO/NCを組み合わせる場合、「全開状態がデフォルトのバルブを押して閉じていくアクチュエータ」には「伸びる」系のサーマルバルブと、ピエゾバルブが、「全閉状態がデフォルトのバルブを引っ張って開いていくアクチュエータ」には「引っ張る」系のソレノイドバルブが向いていることになります。

しかし、それでは「サーマルバルブ」と、「ピエゾバルブ」、特にNCが常態化してから開発され、普及していったピエゾは1:9でNCが強いこの市場では売れない製品になってしまいます。そこでMFCメーカーは色々な創意工夫でNCタイプのバルブを開発してきました。

1つの方法は、バルブの構造を「押して、開いていく」構造に転換することです。

言葉で言うと簡単なのですが、構造は押して開くということはアクチュエータの動作方向に対して、バルブの動作方向を逆にするということですから、複雑になります。
バルブの逆転機構を構成する部品数が増え、構造が複雑になることでバルブの組立&調整の難易度が上がることになります。そして複雑な構造になるということは、接ガス面積が増え、流路が複雑になるという問題も発生します。

このことは少々厄介な問題を引き起こします。それは同じメーカー同じ型式のMFCなのに、NOとNCではバルブの構造が大きく異なってしまうものが出てくることです。つまり、必ずしも同じ性能ではない可能性があるということです。特にMFCのガス置換効率等の特性データも異なってしまうという、笑えない状況も起こります。(この方法はソレノイドバルブでNOを作る際にも応用されます。)

それに対し、もう1つの方法は、ピエゾ自体の伸びる向きを反転させる方法で「引っ張って開いていく」構造にすることです。これは下に伸びる筈のアクチュエータを上下倒置することで可能になります。

13027_01.jpg


上図ではダイヤフラムとピエゾの組み合わせのアクチュエータを倒置した場合の観念図です。

この方式の優れているところは、NO/NCで全く同じバルブ構造を維持できることで、前述の問題点は解消されます。現在ではこの方式が主流になっています。

こういった見えないところで素材メーカーさんとMFCメーカーさんの努力で色々と技術の工夫、進化があるのですね。 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan 

テーマ : ものづくり
ジャンル : ビジネス

2.知的財産法の概要

知的財産法の概要です

1.知的財産・・・人間の創作活動で産み出されるもので、経済的価値を有するもの
チェック!人間が産み出していない物(自然、機械の創造物)は知的財産ではない

2.知的財産権・・・法律により創作者などに独占的に認められた知的財産を運用する権利
チェック!知的財産の創作者が知的財産権者(権利者)となるが、財産権は他人(法人含む)へ譲渡(売却、贈与)、相続可能。故に創作者=知的財産権者とはならない場合がある。 

3.知的財産法
前提:憲法29条2項 <財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。>
チェック!法の体系は 憲法>条約>法律>命令(政令>府省令>条例)の関係にあることを理解しておくこと

財産権の内容=著作権、産業財産権(特許権、実用新案権、意匠権、商標権)その他(育成者権、営業秘密に関する権利)       

法律=知的財産法 
        著作権法 
        産業財産権法(特許法 実用新案法 意匠権法 商標権法 以上4つの総称)
        その他     (種苗法 不正競争防止法)
チェック!知的財産法は知的財産に関する法律の総称であり、具体的に定められた法律名ではない!
     同様に産業財産権法も4つの法律の総称である


①著作権法 
著作物の要件、著作者人格権及び著作権、出版権、著作隣接権、権利侵害に対する措置等について規定する
著作物=文化的所産であり、その公正な利用と、著作権者の権利保護を図り、もって文化の発展に寄与することを目的とする
チェック!産業財産権法は「産業の発展」が種苗法は「農林水産業の発展」、不正競争防止法は「国民経済の健全な発展」が各々の目的である

②特許法
発明の定義、特許権取得の為の手続き、特許権の内容、権利侵害に対する措置等について規定する
発明の保護及び利用を図り、発明を奨励し、もって産業の発達に寄与することを目的とする

③実用新案法
考案の定義、実用新案権取得の為の手続き、実用新案権の内容、権利侵害に対する措置等について規定する
物品の形状、構造、または組み合わせに係る考案の保護及び利用を図り、考案を奨励し、もって産業の発達に寄与することを目的とする
チェック!考案=小発明とも呼ばれ、特許権の対象となる発明ほど高度ではないものを定義することで、権利取得を簡素化している

④意匠法
意匠の定義、意匠権取得の為の手続き、意匠権の内容、権利侵害に対する措置等について規定する
デザインなど意匠の保護及び利用を図り、意匠の創作を奨励し、もってもって産業の発達に寄与することを目的とす


⑤商標法
商標の定義、商標権取得の為の手続き、商標権の内容、権利侵害に対する措置等について規定する
トレードマークなど商標の保護することで、商標を使用する者の業務上の信用の維持を図り、もって産業の発達に寄与することと、需要者の利益の保護を図ることを目的とする

⑥種苗法
品種や種苗の定義、育成者権取得の為の手続き、育成者権の内容、権利侵害に対する措置等について規定する
農林水産物の新品種保護により、品種育成の振興と種苗の流通適正化を図り、もって農林水産業の発展に寄与することを目的とする

⑦不正競争防止法
不正競争や営業秘密の定義、権利侵害に対する措置等について規定する
事業者間の公正な競争及びこれに関する国際約束の的確な実施を確保するために不正競争の防止及び不正競争に係る損害賠償に関する措置等を講じ、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする

テーマ : 資格を取ろう!
ジャンル : 就職・お仕事

真・MFC千夜一夜物語 第23夜 本当に安全なのは?

MFC(マスフローコントローラ)のバルブのノーマリオープン(NO)/ノーマリクローズ(NC)の違いと用途のお話です。


NOタイプとNCタイプの市場での比率は、おそらく1:9、もしくはそれ以上で圧倒的にNCだと思います。電源供給が遮断された場合に、MFCの制御バルブは閉止し、ガスが止まって安全であるという考え方はやはり一般的なのです。

可燃性のガス、腐食性のガスを使われている場合などでは、非常に納得のいく考え方です。

ところがここには一つ盲点があります。

MFCのバルブという物は、実は流量の微少制御を目的にしているため、手動弁や空圧弁のようなガスを締め切る性能はそもそも持ちあわせていません。このことは案外知られていないようなのですが、オンオフを優先するか?途中の開度微調整を優先するか?は、実はバルブにとって相反する要求事項なのです。

近年ではバルブ構造の改良や、MFC本体にもう一つ閉止弁を内蔵することで、確実に閉止することが可能な事を謳ったMFCもありますが、多くの一般的なMFCはバルブが閉止しても微妙に漏れる場合があるのです。(特に水素やヘリウムのような軽いガスで顕著です。)

その為、MFCの前後配管には、ガスの流れを確実に閉止できる空圧弁等が設置されるのが常なのです。つまりMFCが不測の電源遮断状態に陥ったときは、前後の空圧弁を制御する電磁弁も同じJK容共に置かれている可能性が高く、それらの弁はNCである場合、確実にガスの流れは弁で遮断されるというシステム構成になっているのですね。


となれば「必ずNCの空圧弁をMFC前後に付けなきゃいけないなら、別にMFCがNCである必要はない。」という考えでNOのMFCを使用されるお客様や装置もあります。これは毒性、腐食性の強いガスを使用されるラインで見掛けられます。この方法のメリットは何でしょうか?

例えばMFCに電源供給が遮断されるようなトラブルが生じた場合、それもMFCの電気系自体に故障が起きMFCを遠隔制御できない状態に陥った場合を考えてみましょう。

ひとまず空圧弁でガスの緊急遮断をしたとしても、非常に危険なガスがMFCとその周辺の配管に封じられている事になります。復旧に当たっては、まずそれを安全にパージ(排除)する必要が生じます。

ところがNCのMFCの場合ですと、制御バルブは閉まったままで故障していますので、どうすることも出来なくなってしまいます。これでは内部に残留する危険なガスをパージする方法が大変難しくなります。

もちろん不可能ではなく、MFC前後の配管にバイパスが組んであれば、窒素パージと真空排気システムがあれば可能です。ただMFC内部の狭い複雑な構造から、完全に瓦斯をパージし終えるのにかなりの工数を要するでしょう。それならば、MFCのバルブがNOで全開状態であった方がガスをMFC上流からの窒素パージと下流からの真空排気で抜きやすくなり、好ましいという考え方も一部の装置・プロセスではあるのです。

その反対に、「それでもやはりMFCはNCの方がガスシステムは安全だ」という考え方も同時に成り立ちます。

「前後の空圧弁にもしもトラブルがあった場合の保険として、MFCのバルブに空圧弁ほどの閉止能力はなくてもNCで閉じる方向にいってくれた方が、一次災害の発生を抑制できる」という思想ですね。

要はガスシステムトータルでの安全を考えた場合、組み合わされるパーツの本質をよく理解いただき、足らないところを他のパーツで補っていただくことが、何より大切な安全性をより向上させるということです。

さて、次回はもう一つNO/NCにまつわるお話しです。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

テーマ : ものづくり
ジャンル : ビジネス

1.知的財産管理技能検定3級をとってみよう!

いきなりですが、知的財産管理技能検定3級の勉強をする日記です。

受験に当たっての細かいことは、こちら

なぜ急に思い立ったかと言いますと、実はうちの奥さんがその勉強をしていまして、テキストがリビングに置いてあったのを読んで思いついたのでした。

国家資格である知的財産管理技能士を取る為の検定なのですが、
実務経験も無く、大学で関連科目単位を持っているわけでもない、いわば畑違いの素人であるDecoがいきなり1級を受験する資格はないので、3級から勉強してみようと思います。

とはいってもDecoもメーカーの営業企画・商品開発関係に携わっていたので、今までも特許係争・商標登録という業務を知財部の専門家の意見を聞きながら対応してきたことがあります。
ただ、やはり自分の判断基準として確固たる基礎を持っていないな、という自覚はありました。
でも、Decoは試験勉強嫌いの資格至上論否定者だったので、今まではこういう資格の存在は見えていても無視していたのが実情です。

*持っている資格は普通自動車免許と特殊高圧ガス取扱主任者くらいだったりします。お話しした方には結構驚かれるのですが・・・

特にこれからの時代に必要なスキルだということと、まだ資格者数が少ないと言うこと(これ大事!)、そして大病から復活してまた仕事に取り組むのに、今までの経験は「真・MFC千夜一夜物語」のように再構築してブラッシュアップしていくとして、+αになる新しいスキルを備えていきたいな、全く新しい分野に挑戦してみるのもいいかな?と思ってのことなのです。

さて、どこまでやれるのか?
次回の第15回検定(2013年7月28日実施予定)を受験できるのか?
この記事ですら一回書いたら消えてしまい、そこはかとない逆風感を感じてはいるのですが、やってみます!

テーマ : 資格を取ろう!
ジャンル : 就職・お仕事

真・MFC千夜一夜物語 第22夜 NO、NCって?

MFC(マスフローコントローラ)の流量制御バルブを説明して参りましたが、いざMFCを購入しよう!とすると、必ず営業さんに聞かれる事があります。

「お求めのMFCはノーマリオープン(NO)ですか?ノーマリクローズ(NC)ですか?」


どういう意味でしょうか?これが本日のお題ですね。

ノーマリオープンは英語のNormally Open 略してNO、ノーマリクローズはNormally Close略してNCです。(本文でも略称を使わせて頂きます。)

実はこれらの言葉はMFC関連特有のものではなく、電気回路のスイッチの特性や、配管関係でしたら電磁弁や空圧弁の特性を表すのに使用されている言葉なのです。

MFCで用いる場合、「非通電時にMFCの流量制御バルブの位置はどうなるか?」を表しています。オープンなら「全開」、クローズなら「全閉」ですね。その他のバルブも同じで「電力に限らず、動力となる力を遮断したとき、どうなるか?」を表しています。

ただ、MFCの場合、このNO/NCの解釈が誤解されている事が結構あります。

例えば「NOのMFCは、使用中に待機させているときは常に全開だから、ガスが導入されたとき一気に流れて危険です。その点、NCならば全閉だからガスは流れないですよ。」という説明をたまに聞きます。冗談では無く、MFCを売っている営業さんがこういった発言をされているのをDecoは聞いたこともあります。でも、これは誤解なのです。

NO/NCの前提はあくまで「非通電時」です。

MFCに電源が投入されていなければ、確かにNOのMFCは全開ですが、電源が投入されていれば、もNOもNCも実は同じなのです。

MFCは「常に設定信号で与えられた流量値と流量センサーの出力する値を一致させるように動作する」という基本原理を思い出して下さい。MFCは常にそのルールに従っているだけなので、もしガスが来なければバルブをもっと開けて流そうとします。

つまり待機時に設定信号をかけたまま放置すれば、センサーからくる流量値(この場合、いつまでたっても0です)を増やすためにバルブを全開まで開けて待機してしまうということなのです。そこにNO/NCの差は当然ありません。MFCのバルブは通電状態で使用される限りNO/NCは全く同じ動作をするということです。

では、なぜわざわざNOとNCという仕様の異なるMFCが存在するのでしょう?

それはMFCのバルブ、そもそもの起源に起因しているとDecoは考えています。

MFCのバルブで最初に開発されたサーマルバルブの説明をした項を見てください。このバルブの構造は「コイルに通電してアクチュエータを熱膨張させることで、伸びて閉める」バルブでしたね?つまり「非通電時は全開」=NOなバルブだったのです。当初、このバルブを搭載した世代のMFCが米国、日本で大量に使用されていたためMFCがNOなガス供給システムがほとんどになりました。

ところがここで問題が発生します。

NOですと停電やガス供給システムの電源トラブルで給電がストップした際、MFCの流量制御バルブは全開になってしまいます。それではいわゆる不測の電源遮断時に大量にガスが下流側に流れて、色んな不具合を製品に及ぼす事や、最悪は人命に関わる事故を引き起こす可能性が懸念されました。そこでNCタイプのバルブが開発されてきた訳なのです。

それじゃ、NOのMFCなんて危険だしいらないじゃないか?というご指摘も出てくるかと思います。ところがそうでもないのです。

緊急時に果たしてMFCは全開?全閉?どちらに動いた方が本当はいいのでしょうか?

「そりゃDecoさん!閉める方が安全でしょう?」とおっしゃるかもしれませんが、実はどちらを安全と考えるかは、そのシステムの用途と設計により異なるのです。
この続きは次回。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan 

テーマ : ものづくり
ジャンル : ビジネス

等身大ガンダム

週末、大阪から旧友が出張で東京に来ていました。
そこで昼間の数時間ですが、久しぶりにお台場まで出向き会ってきました。
リハビリがうまくいって歩けるようになりましたが、まだ万全の体調までは戻ってないので、最近は人と会う際も夜のお付き合いはお断りさせてもらっています。今回は暖かくなってきたし、昼間だということもあり家内も同行してくれたので実現できました^^

東京ダイバーシティにあるガンダムフロント!
例の等身大ファーストガンダム RX-78-2を観に行ったんです。

以前は同じお台場でもちょっと海よりのお台場潮風公園に設置されて、大きな話題になった等身大ガンダムですが、今回はダイバーシティ東京のど真ん前です。


130324_19.jpg
130324_11.jpg

ちなみに以前の・・・
odaiba_gundam_01.jpg
odaiba_gundam_23.jpg

ガンダム自体もお色直しされていて、なかなか芸が細かいですね。
(最初のは物語が始まった時点のガンダムで、今回のは物語後半のものが想定されているそうです。)

初めて潮風公園で見たときは「大きいな~」と思ったのですが、今回、ダイバーシティの建物をバックにすると、「あれ?なんか小さくなった??」っと思ってしまいました。不思議なものですね。

しかし、このガンダム、細かいディテールまで現実の航空機や重機のそれに近いアレンジがされているので、アニメそのままのトリコロールカラーの立体がぬぼ~っと立っているのと違い、架空の物なのになぜかリアルな存在感があります。例えガンダム好きでなくても、一見の価値はあると思いますよ^^

テーマ : 日記
ジャンル : 日記

真・MFC千夜一夜物語 第21夜 ダイヤフラムとは何ですか?

MFC(マスフローコントローラ)にピエゾアクチュエーターを採用する事の最大のメリットとして「金属ダイヤフラム」を使用したバルブを形成できるというお話です。

まず、「ダイヤフラム」って何??とおっしゃる向きもあると思います。

「ダイヤフラム」(「ダイアフラム」とも表記されます)は「あるものと別のあるものを分離する為の薄膜」という意味です。

MFCが関係する配管関係では、ポンプ、閉止弁、圧力センサー等に幅広く使用されています。

これは「分離する」という特性が、特に腐食性ガスや毒性ガスを使用する際に、「空気、水分との反応を防ぎ機器を長持ちさせる」「接ガス面積を少なくして外部への漏れを無くす」「容積を小さくして、ガスパージ(ガス排出、不活性ガスへの置換)を速くする」というどれも安全な方向への活用できるからです。

この「ダイヤフラム」は、その役割で大きく2つに分けられるとDecoは考えます。

1つは「分離目的のみで固定した状態で使用されるもの」と、もう1つは「分離目的とともに、可動しある役割をはたすもの」です。MFCでピエゾアクチュエーターと組み合わせて使う場合は、後者の役割になります。

下の図を見て頂けると「ダイヤフラム」が、紫色のガス部と白色の大気の部分を分離するとともに、アクチュエータの伸縮で開閉(可動)しガスの流れる量を制御する役割をはたしているのがおわかり頂けるかとお思います。

130318_01.jpg

この構造は、腐食性、可燃性、毒性ガスを多種多様に使用しなくてはいけない半導体製造用途では欠かせない構造となっています。最小の接ガスボリュームにすることで、不活性ガスへの置換もそれだけ早くなり、安全で無駄の少ないプロセスを作り上げることができるわけですね?

では、なぜ金属ダイヤフラムバルブがなかなかMFCに投入されなかったのでしょう?それは、なかなか難しい背景があったからなのです。

MFCのバルブは流量センサーの出力と、設定流量信号入力が一致するように、バルブの開度を制御するわけですから、常にバルブは動いています。動くと言うことは柔軟でなくてはいけないのですが、腐食性と耐久性などを考慮すると、当然ゴムなどの樹脂製は使用できず、やはり金属製、それもステンレス等の耐腐食性を持つ材料を使用したいところです。

しかし、そういった金属ダイヤフラムは当たり前ですが一概に堅いのです。

堅さと、しなやかさを併せ持つ材料として、日立金属社がNi-Co合金ダイヤフラムを開発したことで、大きく前進したのですが、やはりこれを押して、変形させ、維持し続ける、更に常に外部条件(温度・圧力変動)や設定流量の変化に合わせ開度を変えるため高速で動く事ができるアクチュエータは、かなり力持ち、それも瞬発力もないとだめでした。

そこで活きてくるのがピエゾの「力持ち」な特性です。まさに適役であったと言えますね。

「金属ダイヤフラム」を活かすのはピエゾであり、逆に言えばピエゾの能力を最大限に生かしたバルブを作るには「ダイヤフラム」がかかせなかったわけですね。 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

テーマ : ものづくり
ジャンル : ビジネス

闘病リハビリ日記~病は気だけじゃ治らない~ その8

毎日のリハビリメニューはこんな感じでした。
距離を稼いだときは20kmほど漕いでます。
ちょい頑張りすぎたか?後半足が痛かったと当時の日記に書いていますね。

(11/14の記録)
・ルームバイク 
負荷:軽
距離:20km
時間:36分

・ハンドグリップ(左右)
負荷:軽(青グリップ)
回数:20回×4

負荷:中(黒グリップ 閉じきりからのゆっくり開き)
回数:3回×3

血圧
上:収縮期血圧135mmHg 下:拡張期血圧85mmHg

でも、この頃には結構な距離を漕げるようになって、ちょっと先が明るくなった気がしていた頃です。
足も前に出るようになってきて、もう少しで!と思っていました。

ところが、2021年は夏は酷暑でその影響か暖かい秋だったのですが、11月下旬からは急激に寒くなってきたのです。
そして、ある寒い朝から足が余計に前に出なくなってしまったのです。

その前日に休職中の傷病手当金の支給書類を医師に書いてもらい、急ぎで会社に出さなくてはならなくなり、家内も不在だったため、足を引きずって病院→郵便局→自宅を二往復したのですが、さすがに途中歩けなくなってしまいました。電柱に寄りかかって休んだりしながら自宅まで帰りついたのですが、それが足に悪影響だったのか?それともリハビリを焦りすぎたか?恐らく両方でしょう。

************************************************

今から思えば、この前に会社の社長が見舞いに来てくれて、「経営情勢が厳しく、休職は12月末までしか認められないと思うので、それまでに復帰できるか、身体の状況をみて連絡して欲しい」と言われた事もあり、また色んなお客さんとの仕事が中途半端な状況になっている事もあり、心の底に大きな焦りがあったのは否定できません。

************************************************

医師に相談し、足の動脈硬化を計ってもらいました。
四肢に血圧計を巻き付けて行うbaPWV検査とABI検査です。

その結果、血管の硬さ(baPWV)は1500前後で、年齢の割にやや硬めだそうです。
続いて血管の詰まり(ABI)を診てもらったところ左右で値が大きく異なりました。

130322_01.jpg


どちらも正常範囲ではあるのですが、右足が若干血管が詰まり方向なのに対して、左足は血管自体の硬化で値が1.4以上だと血管の中膜石灰化が懸念されるとのこと・・・

正直、動かない左足と正常な右足で素人考えだと逆の傾向かと思っていましたが・・・
左右で値が異なることが、この障害の原因を探る何かのヒントでは?そう考えて医師から大学病院への紹介状を
書いて頂きました。

テーマ : 日記
ジャンル : 日記

今朝はちょっと寒さが戻りましたが、一昨日は初夏の陽気でした関東地方。

朝リハビリに向かうと・・・

130321_01.jpg

公園の駐車場の一角でこんな風景が^^

そして近所を歩いてると・・・

130321_02.jpg

春ですね!

昨秋、脳梗塞の手前までいき、命の危機に遭遇し、一時は左手足が不自由になってしまった事から考えたら、またこうやって自力で歩いて桜を見にいけた事が、ほんとに幸運だったと思いますね。
支えてくれている家族・応援して頂いてる方々には本当に感謝しています。

さぁ、春からは再起に向けて徐々にペースを上げてがんばりますよ!

テーマ : 日記
ジャンル : 日記

真・MFC千夜一夜物語 第20夜 スピードよりもパワーです!

今回はMFC(マスフローコントローラ)の技術で一世を風靡しているピエゾアクチュエーターを使用した「ピエゾバルブ」の優位性に関してお話します。

「実は一つ一つは小さなピエゾですが、すごい力持ちなのです。」と前回のお話の最後で触れた部分ですね。

「ピエゾバルブ搭載のMFCは性能が良い」という話は、ピエゾがデビューして安定してきた時期にはMFCに関して少し知識のある方々の間では定説となっていました。

「ピエゾのどこが良いのですか?」とお聞きすると、

「ソレノイドより応答が速いのです。」という返答が返ってくる事が多かったです。

でも、実はこれは必ずしも正解ではありません。なぜならMFCという工業製品パッケージとしての性能で考える必要があるからです

確かにアクチュエータとして=「部品としての応答性能」では、ピエゾの方がソレノイドよりも応答は若干速いかもしれません。しかし、MFCが「熱式流量センサーと流量制御バルブの組み合わせにより流量を制御するもの」である限り、「MFCとしての応答性能」はアクチュエーターのそれだけでは決まらないのです。

あくまでMFCは流量センサーの信号と流量設定信号を比較してバルブを動かす仕組みです。決してバルブ単体を指示通りの位置に制御する製品ではありません。

ということはMFCの応答性能は、その制御の起点になる熱式センサーの流量信号出力の速さを超えるものでは決してありません。そして熱移動を計る流量センサーの速さは・・・原理から考えてもバルブの応答性より遙かに遅いのは事実です。当然、制御を行う上で応答性能のいいバルブを使うのはいいことなのですが、それだけではないと言うことです。

スポーツカーがエンジンだけ良ければ、早く走れるかというと、そうではないのと一緒です。

では、ピエゾアクチュエーターの優れた特性は何か?まず1つは「力」です。

ピエゾとソレノイドを比較しますと、ピエゾは前回お話ししたとおり、「ある電圧をかけることでで、結晶構造体が変位する(伸びる)」のが性質です。つまり「固体の変形」により「伸び縮み」します。

それに対してソレノイドは、電磁石の「磁界の強弱」でバルブを「動かす」のであり、しかもMFCの制御バルブの場合、開閉のどちらでもない中間点で「止め」なくてはいけません。どこまで伸ばしても、あくまで固体であるピエゾと、磁界の中で浮かせて移動しているソレノイドでは、当然バルブを押さえる方向に派生する力には大きな差が出ますね。(もちろんソレノイドバルブが磁界の中で浮遊しているわけではなく、磁界の反力となる方向にバネで押さえつけられているのですが・・・)

そしてもう一つが「技」・・・器用さです。

ピエゾはそもそも微少変異量しかないのが特徴であり短所でした。でも、これをひっくり返して考えると微少な変異をするのは得意な訳です。精密に開度を調整できる器用さはそもそもの特性なのです。

力持ちで、なおかつ精密な作業が得意な器用さを持つ、まさに「力」と「技」のアクチュエータなのですね。(Decoと同じ時代に幼少期を過ごされた方には、どこかで聞いたフレーズかもしれませんね。)

では、力と技を兼ね備えるピエゾを使うことが、MFCにとってどんなメリットが出るのでしょうか?

ガスはある圧力で送り込まれてきます。そして、MFCのバルブ部分はそれを絞り込んで流量を調整するわけですね?手動ニードルバルブ等を開閉調節して流量を調整した事のある方はすぐおわかりになられると思いますが、ガス圧がかかっているときにバルブの調整をするのはなかなか大変ではなかったでしょうか?少し開くとドーンと流れてしまい、なかなか上手く設定したい流量にバルブ開度を決めるのが難しくはなかったでしょうか?

ガス圧に対抗するだけの力をかけながら、微少な開度を調整する・・・これこそがピエゾアクチュエータの真骨頂であり、まさにMFCの為に生まれたと言っても言い過ぎではないエポックメイキングな発明だったのですね?

そして、このピエゾの果たした功績の最たる物だとDecoが考えているのはMFCのバルブを構成する上で大きなメリットになるのは、「金属ダイヤフラム」を使用したバルブを形成できることです。

このお話はまた次回で。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

テーマ : ものづくり
ジャンル : ビジネス

PC修復完了!

メインPCですが、修復完了しました!

HDDのメイン(OS、データ)領域へアクセスする肝心の部分がデータ的に壊れたみたいで、D2D(ディスクツーディスクバックアップ)からのリカバリを一切受け付けず、これはダメかと思いました。
しかも、このPC・・・リカバリディスクが製作できないんです。購入時から何枚ものDVD-Rを無駄にしてトライしてますが、なぜか作れません(??

いやはや、困った事でした・・・

しかし、VAIO付属ソフトを使って同じHDDのバックアップ領域へのアクセスには成功し、そこからドライブ修復を根気強くしかけたら、問題のドライブも修復ができました!

そして再度D2Dからのリカバリをかけたところ、無事復活!よかった!

ま、HDDは2~3年寿命ですから、購入して2年半でトラブル発生はあることです。
据え置きノートで衝撃は考えられないので、恐らくトラブル原因はHDD自体の熱だと思います。

130308_01.jpg

HDD直上のパームレストがこんな状態になっており、やばいかなぁ~とは思っていたのですが、中を見てみたらHDD自体は完全にクーリングファンからの冷却排気の流れから途絶された設計で、ここがデスクトップとノートの違いですね。特に最近の高速回転型2.5インチHDDはヤバイと思います。

そんな訳で、いつ壊れるかわからないので、HDDはクローンを作って交換することにしました。
内蔵HDDは東芝製で悪くはありませんが、僕としてはやはり信頼の日立ブランドをamazonでお急ぎ便購入!
*今やウエスタンデジタルコーポレーションへの ハードディスクドライブ事業の株式譲渡されちゃいましたが・・・
そしてクローンドライブ作成には、この便利なツールも一緒に購入しました。

130308_02.jpg

500GBのHDDを2時間でクローニングしてくれました!
PCにはクローンを搭載して、無事動作確認!

昔は、業務用の1対8タイプで100万円以上したと、知り合いが教えてくれましたが、それが今や3000円弱です!
う~~ん、これはお得ですよね。

*本記事に記載した復旧方法、クローニングはメーカー保証を受けられない形になります。試行された際に発生したいかなる損害に関して、こちらで補償させて頂くこともできません。
あまり好きな言い回しではありませんが、あくまで自己責任でお願いします。



テーマ : 日記
ジャンル : 日記

PCトラブル!

昨日は上野まで出まして、昔の職場でお世話になった方や、業界の大先輩とお目にかかってきました。

まだお酒は自粛中のため、大先輩とはウーロン茶でお付き合いする事になってしまったのですが、
業界の現状や、この国と産業界の未来をお話して頂き、楽しい時間を過ごさせて頂きました。

さて、気分良く帰宅していつものメインPCの電源をいれたところ・・・

何分たってもWindoes7の初期画面から進みません・・・

何度も経験して、そのたびにいや~な汗が背中を流れるのですが、今回はやばそう・・・

まだ、2年半くらいなんですけどねぇ。この前、調子を良くするために再インストールしたんですが・・・

今朝、早朝にまたチェックしましたがやはりダメ。
ばらしてHDDを取り出し、外付けでサブPCから確認しても読み込めず、これは逝ってしまいましたね。

今日は誕生日だったんですが、早朝からがっかりモードになってしまいました。
データは別ドライブにバックアップがあるとして、病気療養、会社もクビになって、子供は大学で色々と物入りな時期に新しいPCを買うことは経済的に無理です。HDDだけでも入れ替えて再インストールすることになりますが、時間がかかってめんどくさいんですよね。流行のクローンは、アプデの関係で問題が出ると嫌なんで作ってませんし。

「は~、ついてない誕生日だな~」と思ってデスクにいたら、娘から誕生プレゼントが!

130315_B01.jpg

ちょっといい感じの名刺入れでした!
お、うれしいなぁ! 嫌な気分も少し晴れました。

これを機会に、災い転じてではないですが、Windows8でも新規でインストールするかな?

真・MFC千夜一夜物語 第19夜 一つ、一つは小さいけれど・・・

MFC(マスフローコントローラ)が進化する過程で、「初の・・・」という技術は色々とあるのですが、今回ご紹介する技術は、その中でも大きなエポックメイキングであったものです。

前回お話ししたソレノイドバルブは、電磁石で動くわけですから、「アクチュエータを暖めて伸びる」のを待たなくてはいけないサーマルバルブに対し、数段早い応答特性と、大きなストローク(=流量をたくさん流せる)を持っていました。

このバルブ方式は、MFCにとっては非常に使いやすいという高評価から、多くのベストセラーMFCを産みました。有名なのはTylan社、Brooks社、Unit社製品ですね。これらの会社はほとんど米国系企業で、今でも色んな事情で社名を変え、合併を繰り返しながら、今でも第一線MFCサプライヤーとして存在しています。

これに対して、日本国MFCメーカーが多く採用しているのが、第3の方式になるピエゾバルブです。

恐らく「ピエゾ」という言葉自体が、あまり馴染みのないものかと思います。そこで今回は、このピエゾバルブの中核である「ピエゾ」に関して御説明しましょう。

ピエゾとは圧電素子の一種で、「ある結晶構造体に機械的圧力を加え変位させると、この圧力の大きさに比例して電圧を発生する」原理を応用しています。実際にはこの逆を使っており、「ある電圧をかけることでで、結晶構造体が変位する(伸びる)」事を利用しています。

伸びる長さはナノからマイクロメータの微小な単位です。これでは素子単体ではバルブは、ほんの少ししか動かないで、図にあるように積層スタックすることで、一つ、一つの伸びは小さくても、みんなが集まれば・・・という形で使用されます。               

130313_02.jpg

それでも機器に内蔵できるサイズのスタックでは、マイクロメーターオーダーしか伸びはしません。
その為、決してロングストロークで使用できるわけではないのですが、その高速応答性能を評価され種々の産業機器に組込まれ様々な用途で使われています。そして、このストロークは、MFCの制御する流量でも比較的小さい流量域ならば、充分な流量が流せるものだったのです。

最初にピエゾをMFCに組み込んで実用化したのは、日本のエステック社でした。

非常に小さなオリフィスのギャップを高速応答、高分解能で精密に制御できる・・・いかにも日本人が好みそうなガジェットです。技術の指向性には、やはり国民性や民族性が大きく関わってくるのだな、と感心します。

そして、このピエゾを使ったバルブは、ソレノイドのものを決定的に上回る能力がありました。
それは・・・

「一つ一つは小さなピエゾですが、実はすごい力持ちなのです。」

そのお話は次回で。

(文中にある特定企業を指す「社名」は、極力当時の社名で表記しております。現在の社名とは異なる企業があることをお断りします。)

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

テーマ : ものづくり
ジャンル : ビジネス

闘病リハビリ日記~病は気だけじゃ治らない~ その7

一過性脳虚血で倒れて1ヶ月、左手の動きはほぼ元に戻りました。
ほぼというのは、あくまで日常生活レベルにという事です。
この日記を書いている現在でも、倒れる前に完全に戻ったかというと、握力・反応速度・器用さの点においては残念ながら元の7~8割かと思います。特に細かい動きは苦手になってしまい、趣味の模型作りで細かいパーツを左手で保持しながら、面相筆で塗るような作業は左手が思うように微調整できなくて無理です。
色んな作業をしようとしても、やはり左手の握力不足がネックですし、急に戸棚から小物が落ちてきたしても、左手ではキャッチすることができません。

それでも日常生活や、前の日記でお話しした特殊なキータイプの癖のおかげで、PCを使って資料を作ったり記事を書くのには問題が無くて良かったです。これが利き手の右だったら・・・と思うと、ゾッとしますね。

さて、残る左足は相変わらず、前へ踏み出す事ができません。
なんとかリハビリしなくてはいけないのですが、なにせ歩くのも左足をひきずって500mくらいがやっと。
あまり無理をすると、庇っている右足と腰が痛くなって動けなくなってしまう体たらくです。

でも、不思議な事に左足は上下運動はできるのです。
そこでリハビリの為に、埃かぶっていたルームバイクを引っ張り出して、漕いでみました。

130313_01.jpg

このルームバイクは、タイマー、スピード、消費カロリーを液晶表示できる安くて怪しい中国製を購入したのですが、なんとなくヤバげな(オイルで表面がぬるぬるしてた)樹脂部品を取り払ったり、強度アップして我が家へ受け入れできるレベルには改造したものです。

おそるおそる漕ぎ出してみると、うまくできそうです。
回転運動なので右足から回せば、慣性で左足も回転方向へ動いてくれるのです!

最初は10分ゆっくりからはじめて、15分、20分と伸ばしていきました。
11月の中旬には、毎日30分 15km、調子がいいと20kmほどこぎこぎできるようになりました。
それにつれ左足も前に出せるようになってきました。

手のリハビリも続けていて、青グリップ 回数:30回×3セット 黒グリップ 閉じきりからのゆっくり開き 回数:3回×3セットをこなせるようになってきました。

11月中旬までは、なんとなくこれで左足も歩けるようになるよ!という楽観的な考えでいたのですが・・・

テーマ : 日記
ジャンル : 日記

真・MFC千夜一夜物語 第18夜 磁石の力だ!ソレノイドバルブ!

MFC(マスフローコントローラ)に関してお送りしている「真・MFC千夜一夜物語」です。

MFCでも一番ホットなサーマル方式のバルブを前回ご紹介しましたが、今回は2番手としてソレノイドバルブをご紹介します。おそらく今、世界で稼働しているMFCに使われているバルブ方式としては、一番多い方式ではないかとDecoは思っています。それくらいメジャーなこのバルブ方式、ソレノイドバルブ、和訳すれば電磁弁ですね。

「電磁弁なら、よく知っているよ!」


と、おっしゃる方も多いのではないかと思います。
なにせ遠隔操作できる閉止用バルブとしては、色んな産業用途に製品化されているバルブですから。でも、MFCに使うソレノイドバルブは、少し違うのです。

MFCに使用されるソレノイドバルブの一般的な構造を図にしてみました。あくまで一般的なソレノイドバルブの構造を説明する為の図で、特定の企業発明物、技術を指す物では無いことをお断りしておきます。

solenoid_valve_130311.jpg

ソレノイド式でバルブを動かすのは、コイルを巻いて作った電磁石の発する磁力です。

原理は簡単で、コイルにかける電圧で電磁力を発生させ、バルブを引き上げています。当然、バルブを下に引っ張る力がないと、すぐにガバッと開いてしまうので、板状のスプリングなどで電磁力と反対方向へ引き留める力を形成しています。

こういった基本原理・構造は、一般的な閉止用電磁弁とMFC用ソレノイドバルブは同じです。ただ、閉止用磁弁は、ある電圧をかければ全開(もしくは全閉)という動作をすればいいのですが、MFCのソレノイドバルブは流量を細かく多段階に制御するために、じわじわ開き始めて、できるだけ徐々に全開に至る特性であって欲しいのです。

つまり全開-全閉間のバルブ開度を広い電圧域で制御できるように特別に調整されている必要があるという点の違いがあるのです。

第16夜 流量制御バルブの正体は?で、MFCのバルブ動作方法を勘違いされたお客様も、実はこのソレノイド=電磁弁という連想からのものでした。そもそもそのお客様の頭の中では「電磁弁は開閉しかできない」という前提があったのですね。だから、バルブを何回も開け閉めして必要な流量になるようガスを少ずつ流しているという発想をされたわけです。

まさかその開閉の途中の状態で、MFCがソレノイドバルブを止めて、がんばって制御しているとは思われなかったようです。

次回は、また別方式のバルブのお話です。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

テーマ : ものづくり
ジャンル : ビジネス

真・MFC千夜一夜物語 第17夜 サーマルで動くのはセンサーだけではない?

MFC(マスフローコントローラ)に関してお送りしている「真・MFC千夜一夜物語」です。

今回はMFCに搭載されている一風変わった「流量制御バルブ」のお話です。

MFCのバルブに求められる性能が”少々変わっている”ポイントとして、以下が挙げられると思います。

1) 流れを閉めきる性能より、途中の開度を微妙に調整できる性能を求められる

2) 手動や空圧ではなく、電気制御を求められる

3) 高速応答性を求められる

4) 禁油処理を求められる

5) ゴミを出さない構造を求められる

6) 1SCCMから100SLM、もしくはそれより大きな流量への対応を求められる

こんなところです。微妙な制御ができて、なおかつ高速で、ある程度の圧力条件で動作して、オイル・パーティクルフリー・・・

なかなかこれだけの要求を満たしてくれる便利な構造のバルブは見つからない物です。

でも、世の中にはアイデアマンがいらっしゃいました!

四半世紀前の黎明期第1世代MFCに搭載されていたバルブには、既にこの用件をかなり満たしたバルブの傑作がありました。

その名も「サーマルバルブ」・・・ 和訳すると「熱式バルブ」!

えっ!センサーも熱式だすよね・・・よっぽどMFCを作り上げた方達は、熱いモノ好き=熱いハートの持ち主だったのかもしれませんね。

このバルブの構造をDecoの記憶から絵にして貰ったのが、以下の図です。あくまで一般的なサーマルバルブの構造を説明する為の図で、特定の企業発明物、技術を指す物では無いことをお断りしておきます。

thermo_valve_130311.jpg

このバルブは、ニードルが前進して弁を塞ぐコンベンショナルな構造です。

中央のアクチュエータ部は熱膨張係数の高い材料で構成されており、それにヒーター線が巻き付けてあります。ヒーターで加熱すれば、アクチュエータは伸びる方向に変形し、バルブを閉鎖方向へ動かします。このヒーター線の温度を電気的にコントロールすれば、その温度により、バルブが膨張して延びたり、縮んだりするという仕組みです。

これで先ほどの1)2)の要求をクリアできた訳ですね。
ただし、このバルブには特性上どうしても苦手とするところがあります。
以下に整理してみました。

① 高速応答は苦手です。
「熱して延びる」の、「醒まして縮む」という動作をイメージしてもらえば、確かにそんなに高速で動ける筈はないですよね。

② ニードルを押しつける構造上、金属同士がぶつかることでのゴミ(パーティクル)が発生します。

③ 二次側を真空に引いた際には、伸びたアクチュエータの復元=ニードルを引っ張り上げる力が負けてしまい、ニードルバルブがオリフィスに噛み混んだ状態でガスが流れなくなることもあります。

④ ヒーターで高温に加熱したアクチュエータ部に高温で反応するガスが流入する構造上のリスクがあります。

こういった問題点を克服すべく、次の構造のバルブが考案されてくることになります。

人間は工夫を続けるもので、機械の進歩・進化の歴史をたどるのは楽しい物です。

では、この続きの楽しいお話は次回で。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

テーマ : ものづくり
ジャンル : ビジネス

真・MFC千夜一夜物語 第16夜 流量制御バルブの正体は?

MFC(マスフローコントローラ)に関してお送りしている「真・MFC千夜一夜物語」ですが、この物語のベースとなる最初の連載「MFC千夜一夜物語」を読み返すと、当時はDecoも仕事が超多忙で「徹夜明け連続稼働時間38時間目に突入!」なんてことを原稿に書いていたようです。その後、過労から連続して病に倒れるようになる未来は到底予想していませんでした。それと同時にMFCを取り巻く環境もこの10年ほどで急激に変化していった気がします。

さて、前回のお話でMFCのバルブの話がチラホラと出てきましたが、今回からMFCで使用される「流量制御バルブ」に関してお話しましょう。MFM(マスフローメータ)は流量センサーのみですが、MFCではそれと流量制御バルブが同居している訳でして、MFCを知る上で重要な部分と言えます。
しかしながら、そのバルブとはどういったものなのか?は、あまり知られていないようです。

これは20年前にほんとうにあった笑い話です。

あるお客様から「Decoさん、MFCのバルブって面白いよね。すごいスピードでバタバタと連続開閉して、少しずつガスを流しているのでしょ?」と尋ねられました。

「ええっ~!!」と驚きました。からかわれているのか?とお客様の顔を見直しましたが、その目は真剣そのものです。確かに一部で圧電素子を使って、ビート板のように連続振動させて流量制御しようとしていたMFCの亜流的な製品はありましたが・・・一般的なMFCのバルブは、そんな制御はしていません。

これには一般に「バルブ」と言われる物のイメージが、相当影響しているようです。ここでいう「バルブ」とは、空圧弁、電磁弁と言われるような、全開/全閉動作に特化した閉止目的のバルブの事です。

そういった0か100かの制御をするバルブと異なり、MFCの流量制御バルブは流量センサーが測定する「今の流量」に対して、設定信号ラインからくる「目標とする流量」に向かって、その差を無くし同値にしようとして絶えずバルブの開度を中間位置で制御しています。全開全閉でいる時間よりも、その途中で止まって、微調整している方が多いのです。

下図はMFCで使われる流量制御バルブの一例です。オリフィスを上から塞ぐ形で弁があり、それを上にあるアクチュエータが持ち上げて隙間(ギャップ)を作り、そこからガスが流れ込むようになっています。

130307_03.jpg

MFCの制御する流量でも小さいレンジ、例えば気体で10CC/分程度の流量なんて、少しでもバルブを開ければすぐ流れてしまうので、ほんとの微調整もいいところ=ミクロンオーダーでの調整をしているのです。

水道の蛇口を開いて水を流すときに、糸を引く細い線みたいに流れ出るように調整するのって、かなり難しいですよね?

どっと流れたり、閉めすぎて出なくなってしまったり・・・MFCのバルブは流量センサーの信号を頼りに「ちょい開け!」「いや、今度はもうちょい締めて!」とやっている訳なので、全開全閉しかできないバルブでは勤まりません。

しかも、MFCは原則自動制御なので、手動で開閉して微調整できる訳ではなく、何らかの遠隔操作で動いてくれる必要があるのです。そんな一風変わったMFCの流量制御バルブのお話を、次回からいたしましょうね。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

テーマ : ものづくり
ジャンル : ビジネス

確定申告終わりました^^

たまには普通の日記です^^

知り合いのご不幸があったりで週の初めからドタバタしてましたが、確定申告を済ませました。
Decoの場合、昨年末までサラリーマンだったので、本来は会社側で年末調整が済んでるはずなのですが、なぜか処理されていないことがわかり、急遽確定申告となった次第でして・・・

という訳で、e-Taxでの確定申告に挑戦してみました。

【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス) http://www.e-tax.nta.go.jp/

このシステムのメリットは・・・

①税務署まで行かなくて済む
→これはイイネ!Decoのような療養中の人間にはありがたいですね。

②処理がスピーディ!
→これはイイネ!3週間で処理されるとのこと。

③添付書類提出を省略できる
→これはイイネ!数年前にお手伝いで操作したときは、結局添付する様々な書類を、プリントアウトした用紙と一緒に送っていた記憶が・・・(でも、よく読むと5年は保管しなくてはいけなくて、抜き打ちで提出要請がくるかも・・・だそうです。)

④最高3000円の税額控除
→ただし、平成19~24年度の申告で1回だけ つまりDecoは滑り込みで恩恵にあずかれました!


実際にはPCにこんなカードリーダーを接続します。(数年前に一度使ったきりのリーダーが役に立ちました!)

130307_02.jpg

これに写真の感じで住民基本台帳カード(住基カード)を差し込んで、本人認証の準備をしてから始めます。

ここで要注意は、住基カードの有効期限と電子署名の有効期限は異なることです。
さいたま市では、住基カードは10年、電子証明は3年でした。
正確に言うと「住基カードは、電子証明書の収納媒体」なんですね。

案の定、Decoのは失効してしまっていたので、結局区役所まで出向くはめになったのでした><

そこでつまずいただけで、あとはインターネット環境でブラウザから操作ですから簡単です!
どちらかというと医療控除関係の領収書を数えたりする方が手間がかかった感じですね。

あと、仮出力内容をプリントアウトして確認し、さぁこれから最終提出!という段でなぜかエラーが出て進まなくなってしまったのが、ロスでしたが・・・

記載した内容は、都度PC側に保存できるようになっていますから、最後で消えてまた最初から!なんて事がないよう、こまめにセーブされることをお薦めします。

会社で年末調整するより、自身でやった方が控除の仕組みもわかるし、最後には還付金額も即わかりますから、Decoの性格には合ってるかもしれません。

扶養や医療控除の情報等は、ある意味、非常に「私」の性格に属する部分であり、会社の人事総務事務でこんな事までやってもらわなくてもいいかなぁ~
デスク傍らにある「にゃんこ先生」を眺めながら、お茶を呑みながらそう思いました。

130307_01.jpg

テーマ : 日記
ジャンル : 日記

闘病リハビリ日記~病は気だけじゃ治らない~ その6

2週間が経過した10/10の時点で、血圧は低いときでも収縮期血圧150mmHg 拡張期血圧100mmHgのラインを切ることはありませんでした。

まだ一過性脳虚血(TIA)の管理基準値 収縮期血圧≧140mmHgまたは拡張期血圧≧90mmHg を下回ることは無く、危険水域にあったと言えます。

降圧剤の効果がなかなか出ません。今までも高血圧で治療をしたことはありますが、1週間たたずに効果が出てきたのですが・・・
手のしびれはじょじょに回復してきたけど、左足は引きずったままでした。
リハビリで始めた、グリップを左手を右手で包むようにして、右手の握力でゆっくり押してやって閉じ、今度はゆっくり右手の力を緩めて開いていく・・・この動作を毎日繰り返しますが、特に進展はありません。

この間に「会社を長期休むするに当たって引き継ぎ書を書いてくれ」との依頼が来たので、体調のいい時間にキーボードを叩いて作成してました。

************************************************

幸い僕のキータイプは思いっきり我流なのです。
右手でキーの7割を打ち、左手の人差し指と中指でQWEARASDFZXCあたりを打つ変わったやり方だったのが幸いしてキータイプはできないことはなかったのです。
でも、今から思えば、そんな事をしてる場合ではなかったですね。
仕事と命を天秤にかけてはいけません。
その時は、会社やお客さん、取引先に迷惑をかけないようにと言う一心でしたが、後から聞けばそんなに活用されていなかったようですし(苦笑

************************************************

突然、血圧が管理値付近まで下がったのは、10/22頃でした。
不思議なことにそれと同時に左手に握力が戻ってきたのです!

正確には「薬指・小指に力が入るようになった」ということなのでしょうが、今まで右手のアシストがないと軽いグリップも閉じられなかったのが、いきなりすんなり閉じることができるようになりました。
動かない指を毎日右手でサポートしながら閉じて、開いてを繰り返した効果でしょうか!

医師によると「血栓がまだどこかで残っていた為ではないか?それが血栓をできにくく血液をさらさらにする薬の効果もあって抜け落ちたから、急激に低下していったのかもしれない」とのこと、それに伴い手の障害に関係ある箇所の機能も修復されたのかもしれません。

ともかくこの1ヶ月で危険水域を抜けたと言えましたが、最低3ヶ月は安静にした生活を送らないと、脳梗塞再発のリスクもあります。なにより左足はまだ引きずったままです。

でも、この時は手がそれなりに動くようになった事がうれしくて、「左足もこの調子で治るだろう!リハビリ続ければいいことあるよね!」と楽観的になっていたのでした。

まさかこの後、3ヶ月に渡り足が動かないとは思っても見なかったのです・・・


テーマ : 日記
ジャンル : 日記

真・MFC千夜一夜物語 第15夜 水素 vs 窒素 in MFC

前回はMFC(マスフローコントローラ)の内部にある流量センサーと流量制御バルブのお話でした。

色んなMFCメーカーさんに問い合わせてみても、H2(水素)とN2(窒素)のCFは、ほぼ1で似通っていますが、ガスとしての性質は大きく異なっています。

その中でも大きな差があるのが密度です。

H2の密度 (0 °C, 101.325 kPa) 0.08988 g/L

N2の密度 (0 °C, 101.325 kPa) 1.251 g/L

N2の密度はH2のそれの約13倍です。

それだけ同じ体積ならば軽いということになります。

ここでなぜ密度に着目するかというと、バルブの構造に関係があります。流量制御バルブにはオリフィスという絞り部分がありまして、下の図のような絞り構造になっています。

130304_02.jpg


絞りですから、ここでまさしく「流れを絞って」流量を減らすことができるわけですね?これを可変式にしたのが、MFCの流量制御バルブです。

オリフィスの前後の圧力の差(差圧)と流体の密度が、通過する流体の流量を決める要素となります。差圧はオリフィスの絞りが強い(=オリフィス径が細い)ほど、大きくなることは,想像しやすいと思います。

このオリフィス径は、MFCの種類により何種類もあるのですが、一般的にはごく微細な穴径のものが使用されています。

ところでH2は、前述の通り非常に軽く小さなガスですので、小さな隙間でもあれば大量に流れる性質があります。これがMFCの流量制御バルブにとっては厄介なところで、少しバルブを開くとガスが、大量に流れてしまうので、一番細いオリフィス径を選んで、他のガスだと、ほんの少ししか流れないようなバルブを作って流しています。

ところがN2専用で作られたMFCは、当然ですがH2を流すことまで想定して、オリフィスの細い=少ししか流れない設定で作られていません。ですから、そこにH2流すと想定したより多くガスが流れてしまうことになります。

当然、MFCは「流量制御」を生業としていますから、流量センサーの流量信号>設定信号となって、流れすぎを関知したらバルブを閉じる方向に制御します。このおかげで最終的に流量は設定値付近で安定するのですが、その動作が落ち着くまで制御は 大量に流す→閉じる→また大量に流れる・・・と暴れてしまう可能性があります。また、差圧が大きい場合や、設定流量が小さい場合は、最後まで安定せずにすっと制御が暴れたままになってしまうこともあります。

これでは全く代用になりませんね。例え最終的に安定するにしても、水素のような非常に燃焼・爆発しやすいといったガスが、設定値を遙かに超えた流量で、一気に下流へ流れるのは大変危険ですよね?

MFCに記載されたガス仕様と異なったガスを流す場合、メーカーは「保証外」とするのが一般です。CFの換算だけでの知識で、異なるガスを流すのは危険が伴いますし、事故が生じた場合、当然「自己責任」となってしまいますので、ご注意をお願いします!

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

テーマ : ものづくり
ジャンル : ビジネス

真・MFC千夜一夜物語 第14夜 流量センサー vs 流量制御バルブ

MFC(マスフローコントローラ)のCFのお話をしている最中

「メーカーさんからH2(水素)のCFはほぼ1だと聞きました。
今、N2用のMFCを持っているので、これを使っていいですよね?」


という質問を頂き、慌ててしまったしまったDecoです。
なぜでしょうか?

前のお話で「ガスが熱を運ぶ能力には、ガス種によって差があり、そこを押さえれば奪われた熱量からガスが流れた量がわかる。この能力差で、ガスを表したのがコンバージョンファクター=CFです。」という説明をさせていただきました。

ならば、「CFが一緒であるなら、当然流れる量も一緒でしょ?」という話になります。

それはMFCの中にある熱式流量センサーの感度、言い換えればMFCではなくMFM(マスフローメーターの略)の流量出力に関しては、確かにそうなのですが・・・MFCの内部には、熱式流量センサー以外に、流量制御バルブが存在しています。

この問題をご説明する前に、この両者の関係からお話しましょう。

流量センサーは、MFC内部に流れてきたガスの流量を測定し、電圧信号で出力します。これを増幅・補正し、流量信号として取り出す、これだけの機能で製品化されているのが、MFM(Mass Flow Meter)というものです。和訳しますと「質量流量計」そのものですね。

130304_01.jpg

それに対して、MFC(Mass Flow Controller)は「質量流量制御器」になります。
流量を制御するということは、実は2段階のステップを踏んでいると言うことになります。
「流量を計測」し、その情報を元に「流量を制御」する仕組みでなくてはいけないということですね。

つまりMFCは「流量を増減する仕組みを付加された流量計」なのです。

その為に、MFCには流量センサーの下流(希に上流のものもあります)に流量制御バルブが必ず存在します。
このバルブは、よくある電磁弁や空圧弁のような、「ガスを流すか?流さないか?」という、言い換えれば「1か?0か?」の特性ではなく、流量を微妙に増減させることができる特性を持ったバルブです。

MFCでの流量制御は、ユーザーが制御したい流量値をMFCに設定値として入力し、流体が流れはじめると流量センサーから出力されてくる流量値と、その設定値を比較し、同値になるように流量制御制御回路が働きます。
この2つの信号を同値には当然なんらかの方法で流量を増減しなくてはいけないので、要求される流量と、流れている流量の差分を埋めるべく、流量制御バルブの開度を調整するという働きを連続的に行っているのです。

そして、センサーにCFがあるように、実はバルブにもCFに値するものがあります。
オリフィス径や、バルブのリフト量というものが関わる定数なのですが、実は同じ流量を流そうとしても、ガス種によって値が異なる傾向にあります。この値とCFが同じような傾向にあるガス同士ならばまだ良いのですが、大きく異なるものがあり、その代表例がH2とN2なのです。

では、この2種類を同じ仕様のMFCに流したらどうなるか?

詳しくは次回お話ししましょう。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

テーマ : ものづくり
ジャンル : ビジネス

真・MFC千夜一夜物語 第13夜 空気は混合ガスだけど窒素と同じでした

前回はMFC(マスフローコントローラ)の混合ガスのCFのお話から、最後に質問をさせて頂きました。

「空気のCFは?」という質問の答はですが・・・答えは「1.0」です。

「なんだ N2(窒素)と同じ1じゃないか?」とおっしゃるかもしれません。

その通りです。 

では空気は何者?というところを探ってみましょうか?

空気の混合ガスとしての正体=組成は以下グラフの通りです。

air_mix.jpg


窒素:78%   酸素:21%   アルゴン:1%   水分:1%  二酸化炭素: 0.035%・・・

他にもネオン、ヘリウム、メタン、クリプトン、水素、亜酸化窒素、一酸化炭素、キセノン、オゾン、二酸化窒素、アンモニア、二酸化硫黄・・・

・・・・なるほど、空気とはかなり多くのガスの混合ガスなのですね。

では、CFを計算するには、前回あった式で各ガスのCF×と濃度で計算して・・・なんてしなくても簡単に考えて窒素+酸素で99%、この2つのCFは1と0.99くらい限りなく1。これにアルゴンが1.4だったとしても大勢は決定していますね。よって簡単に考えてもCFは1です。

つまりCFが同じということはN2用のMFCをお持ちの方は、Airにもそのまま転用できるわけですね。

MFCはCFを一つの重要な仕様としています。
今回の例のように偶然同じCFならばよいのですが、多くの場合は異なります。

Heガス用MFCの説明でもお話しましたが、MFC「ガスは何であるか?」によりそのCFを選び、それにあわせてMFCを調整しないといけないので、必ずお客様にガス種を確認してから、発注され、工場で生産されています。ですから、MFCを発注される際は、混合ガスの場合はガス種と混合比、単ガスの場合はガス種を明確にしてあげてくださいね。


おっと、ここで質問が来ました。

「メーカーさんからH2(水素)のCFはほぼ1だと聞きました。
今、N2用のMFCを持っているので、空気と同じで、これも同じMFCで使っていいですよね?」

あ・・それはまずいのです。ちょっと待ってください!次回、説明しますので!!

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

テーマ : ものづくり
ジャンル : ビジネス

プロフィール

EZ-Japan(イージージャパン)代表 黒田 誠

Author:EZ-Japan(イージージャパン)代表 黒田 誠
MFC千夜一夜物語のDeco こと 黒田 誠 です。
2014年6月より流体制御機器マスフローコントローラーを中心に”流体制御関連の万(よろず)屋”EZ-Japan(イージージャパン)として開業いたしました。

流体の流量・圧力・温度に関わる計測・制御技術の伝承と、新技術のご紹介を行うエバンジェリスト(伝道師)の仕事を生業といたしております。

日本工業出版さんの「計測技術」誌で”マスフロー千夜一夜物語”の連載を続けさせて頂いています。

最新記事
リンク
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ